和光
銀座の象徴ともいえる「和光」 第二幕への期待感高める
銀座のシンボルを修復
和光では、和光本館の修復工事の開始と、和光並木館の開店に合わせて、1月15日と1月18日、日本経済新聞朝刊にカラー全面広告を出稿しました。
本館は今年11月を目標に、建物の修復と整備、店内のデザインや設備を一新します。さらに今回の改修では、一部においては昭和7年の竣工当時の意匠を復元し、伝統ある美しさに磨きをかける予定です。
たとえば太平洋戦争中の金属供出の影響でなくなった外灯は、戦後は別のデザインのものが取り付けられていましたが、現存する資料や写真などを徹底的に検証。オリジナルにできる限り近づけたもので装飾する計画です。
新しく開店した並木館は、光を積極的に取り入れる開放感あふれるつくりで、重厚で伝統的な本館と対極をなす斬新なイメージを追求しています。
もちろん和光としてのコンセプトは本館と変わりませんし、若い客層にシフトするといったマーケティングもあえて行っていません。あくまでも和光ならではの高品質な品ぞろえを、より多くのお客様に楽しんでいただける店舗であると考えます。
並木館の開店を待って、本館の工事に入りました。並木館はけっして本館の仮店舗ではありませんが、本館のお客様もお買い物にいらっしゃいますので、少しでもご不便をおかけしないように配慮したつもりです。営業時間帯には本館の前に社員を待機させ、休館を知らずに訪れたお客様に本館の修復工事と新しくできた並木館をご案内しています。
まれな新聞広告だからこそ日経を選択
これまで和光は、新聞広告をほとんど出稿しませんでした。今回は、銀座のシンボルとして親しまれている本館が修復工事に入ること、そして同時期にまったく新しいもうひとつの和光である並木館が開店することを、できるだけ多くの方にお知らせするために新聞広告の出稿を決定しました。
和光の長い歴史の中で、いくつかの特別な催事の告知広告を除けば、今回のような2本立てでの新聞広告は異例といえるかもしれません。
新聞広告を出稿するにあたり、和光にもっともふさわしいメディアとして選んだのが日本経済新聞です。各紙の読者データを比較検討した結果、日本経済新聞の読者は和光のお客様と重なる部分も多く、和光のメッセージをご理解いただけると考えたからです。地方から和光でのお買い物を楽しみに上京されるお客様も数多くいらっしゃいますので、エリアは全国通しとしました。
また、これだけ歴史的に価値がある建造物を維持・管理することは企業の文化事業としての側面を持つとの認識もあり、その点でも企業関係者に多く読まれている日本経済新聞はベストなメディアでした。
広告クリエーティブに関しては、ひとつ非常に気を遣ったことがあります。それは「後ろ向きのイメージにならない」ことでした。店舗にとって休館という言葉は、どうしてもマイナスのイメージがつきまといます。クリエーティブはその部分を感じさせないように細心の注意を払いました。
キャッチフレーズを「本日より、300日ほどの幕間となります。」としたのも、新しく出発するための準備期間であることを強く意識したためです。
今回はこのプロジェクトをむかえるにあたり、本館を描いたシンボルマークと「和光」のロゴをブラッシュアップしました。新聞広告で見てもほとんどわからないほどの作業でしたが、和光の持つ高品質のイメージを高めるために、細かい部分にまで徹底してこだわったつもりです。
読者からの反響に責任の重さを痛感
広告をご覧になったお客様から、本館の改修工事や並木館に関するお問い合わせが数多く寄せられました。
また、ある幼稚園の先生からは、こんなご連絡をいただきました。「毎年、園児を引率して銀座の風景を写生に行きます。子どもたちにとってすばらしい思い出になっていますが、今年は和光のビルを写生できないのですね。とても残念です」。ひとつの建築物が、これほど多くの方々の心の中に生きていたのかと、広告を出稿して改めてその責任の重さを痛感した次第です。
銀座には他の街にはない独特の魅力があります。これ見よがしではない、さりげない高級感、とでもいうのでしょうか。時折、職場の若手デザイナーと銀座のショーウインドーを見て歩くのですが、すべての人々を華やいだ気分にさせてくれる、素敵な作品にたくさん出会えます。ここ数年でまた一段と銀座は活気あふれる魅力的な街になったと思います。
今年11月に修復工事が完了し、銀座の街を行く皆様に新しくなった本館をお見せできるときには、和光の新しいスタートをお知らせする新聞広告の出稿も検討していきたいと考えています。
(デザイン・広報部 アートディレクター 武藤 淳)
日経朝刊全15段(2008・1・15)
日経朝刊全15段(2008・1・18)
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