キヤノン
CO²排出量削減に取り組むキヤノンの経営理念を伝える
1980年代から始まる環境問題への取り組み
多くのメーカーがQCD(クオリティー、コスト、デリバリー)を経営の軸に置いていた1980年代、キヤノンはすでに環境問題が重要な経営目標になることを認識、独自にエコロジーを意味するEを加え、1990年にはEQCDというテーマを掲げました。1990年代には省エネ、省資源、有害物質の排除に全社的に取り組み、あらゆる事業活動で実行してきました。
企業としての環境問題への取り組みは早かったのですが、環境広告の出稿はあまり急ぎませんでした。それでも1994年には、キヤノンの環境に対する取り組みをテーマに新聞広告を出稿いたしました。それからは環境広告を積極的に展開し、イメージだけではなく企業としての意志を伝え、目標や成果を具体的に告知する広告づくりを推進してきました。
2010年度にはCO²の排出を実績1/2に
キヤノンでは中長期経営計画の一環として、グループ全体の連結売上高を、ライフサイクルCO²の排出量で除した値を、2000年比2倍以上にするという環境目標「ファクター2」を掲げました。この目標を達成するには、できるだけ少ないCO²排出量で経済性を上げることが求められます。キヤノンでは、事業活動のさまざまな領域において資源生産性を高めるための取り組みを進めています。
今回の広告シリーズはその「ファクター2」の実現に向けた事業活動を分かりやすく読者に伝えることを意識しました。キヤノンが掲げる目標や実際の取り組みを、CO²排出量という視点で、より身近に分かりやすく伝えたい。例えば、キヤノン全体の削減目標をはじめ、モーダルシフト(製品の輸送をトラックから列車や船舶にシフトすること)や省エネルギー設計、製品のリユース・リサイクル活動など、さまざまな取り組みが実現するCO²排出量の削減効果。
数字を聞いただけでは、なかなかイメージするのが難しい、これらの活動の成果を4回シリーズで紹介。ビジュアルには知床半島、グリーンランド、グレートバリアリーフ、屋久島と、読者にとって馴染みのある世界遺産を例にあげ、キヤノンのCO²排出量削減に向けた活動が自然環境にどのような効果をもたらすのかを分かりやすく表現しました。
経営理念そのものとして環境広告をとらえる
キヤノンの売上高を製品別に見ると、消費者向けが約25%、ビジネス向けが約65%、産業向けが約10%という比率になっています。広告展開を行う場合、常にその点を考慮してメディアを選択します。すなわち一般の消費者にも、またビジネスの世界で活躍する方々にも、そして企業経営者や投資家まで幅広くアピールできるメディアかどうか、という点がポイントです。このニーズに応えてくれるメディアのひとつが日本経済新聞だと思っています。 環境問題に取り組むことは企業の当然の務めです。その取り組みを広く世の中に知らせる環境広告を行う場合でも、経営トップによる強い意志や方針が反映されると思います。そうでなければ語る内容と実際の経営は整合しなくなり、表現も空虚になってしまうはずです。 今回の広告シリーズが、キヤノンで製品をつくる人、売る人、使う人、広告に触れた人、すべての人々にとって、環境に対する意識を改めて高めてもらうきっかけになれば、このキャンペーンは成功したと言えるのではないでしょうか。
(渉外本部コーポレートコミュニケーションセンター所長 平澤哲男)=談
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