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【2006年1月号】

広報・宣伝部長アンケート

 毎年、本誌1月号では、巻頭で「広報・宣伝部長アンケート」の結果を特集しています。23回目となる今回は、国内で広告活動を展開している153社から回答をいただきました。
 「広告費四半期予測」(日経広告研究所)によると、「海外経済は、当面緩やかな減速は続くものの、腰折れの可能性は小さい。このため、日本の輸出も当面鈍化傾向が続いた後、2006年度前半頃から緩やかに加速を始める。06年度の実質GDP成長率は0.2%」と予測しています。
 一方、このアンケートでは宣伝費を「変わらない」と回答した企業が増えているものの、自由回答(Q5)で興味深い結果が出ていました。2006年の広告動向を占うためにも、今回のアンケートは大変参考になります。

宣伝費「変わらない」企業が増加

 まず、アンケートでは2006年の宣伝費の見通しを尋ねた。結果は、図1に示した通り、「変わらない」が56.8%で、前回よりもさらに2.8ポイント上回った。
「広告4半期予測」でも、2006年1-3月期の広告費合計は、前年同期比0.7%増とほぼ横ばいである。



図1 [2006年の宣伝費は?]

[2005年の宣伝費は?]

2006年の宣伝費は? 2005年の宣伝費は?


コーポレート価値向上に高い関心

 次に、自社の広告活動上、重視していることを尋ねた。結果は図2に示すとおりであり、「コーポレートブランドを高める」が61.4%で前回と同様1位であった。企業においてコーポレートブランド専門の部署も近年非常に増加しており、関心の高さがうかがえる。コミュニケーションにおいても、顧客のみならず、株主、従業員、地域社会といったステークホルダーへの訴求も重要視されている。
 また、「企業イメージの向上」(42.5%)、「売り上げに結びつける」(41.8%)がそれに続く回答となった。

図2 [広告活動上、重視していること]

広告活動上、重視していること


広告効果を重視

 自社の広告活動に必要な情報として、どんなデータを活用しているかを尋ねた(図3)。「広告効果」が67.3%の方から挙げられ、前回と同様に第一位の回答となった。やはり、出稿に対する社内への説明責任は非常に重いのであろう。
 また、この質問では、「市場動向」「消費者購買行動」「競合企業の動向」といったマーケットの情報は前年より下降し、「媒体データ」や「WEBサイトへのアクセス分析」は大きな伸びを示した。東洋大学経営学部の疋田教授はこの結果から「メディア選択に必要なデータを求める声が高まっている」と指摘する。

図3 [広告活動に必要なデータ]

広告活動に必要なデータ


企業戦略と合致したクリエーティブ

 自社における広告クリエーティブの重視点を尋ねたところ、図4のような結果になった。「企業戦略との整合性」が前回同様1位で70.6%、3.3ポイントの伸びを示した。経営と密接にリンクしたコミュニケーション活動は、ますます求められているのだろう。
 第2位は「商品・サービスの訴求」(63.4%)、第3位は「企業イメージとの一貫性」(60.8%)で、前回と同様の結果になった。

図4 [広告クリエーティブの重視点]

広告クリエーティブの重視点


デジタル革命元年

 今回の最後の質問は「2006年における広報・宣伝部の目標とそのための具体策」を挙げていただいた(表1)。「目標」では、「知名度、認知度向上」「顧客満足度」「ブランドイメージ向上」に関するものが多かった。また、「具体策」では、「広告展開方法の研究」や「活用媒体選択」に関係するものが多く見られた。
 各社の具体策を見た疋田教授は、「今年は、デジタル革命元年とも言えるエポックメイキングな年になりそうだ。広告主のデジタル化、読者のデジタル化はすでに進んでいたが、これからは、その両者を結ぶパイプのデジタル化も大きく進むだろう。また、その流れに乗り遅れないようにしようとする企業が約3割の状態だ。この質問の回答には、広告主のそのような傾向が感じられた」と見ている。

 旧年中は誠にありがとうございました。誌上を借りて改めて感謝申し上げるとともに、読者の皆様に2006年のご多幸、ご繁栄をお祈りいたします。
(東京本社広告局マーケティング開発部 村上拓也)

 
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