コスモ石油
すべてのステークホルダーに向けて
継続した環境コミュニケーションを展開
石油は現代社会になくてはならないものだが、CO2排出の要因でもある。石油は、社会に不可欠なインフラである反面、その過度な消費が環境へ負荷をかけてきたのも事実だ。そこで、コスモ石油は限られた資源を効率よく使う方法を提案するべきだと考えている。それは、単に供給者側が考えればいいというものではなく、消費者側である顧客も同時に考えなければならない問題だ。その際、CO2排出量は重要な指標となる。そこで「供給者」としてのコスモ石油だけでなく、お客様と共にCO2削減に向けた活動をしていこうと考えた。お客様が環境貢献に参加する機会を提供するコスモ・ザ・カード「エコ」はこうして生まれた。
コスモ石油では、石油の供給から消費にかかわるすべてのステークホルダーに向けてコミュニケーション活動を開始することにした。いかに多くの方々に地球温暖化に関心を持っていただけるかを念頭に、啓発活動に重点を置いている。なぜならば、企業が単独でできることは限られているからだ。そのため、支援活動への拠出金額よりも広告費の方が多い。少しでもできることから取り組もうという方をどれだけ増やしていくかに全力を挙げて取り組んでいる。
シリーズ広告の意義
環境保全活動に対する寄付は自社の資金だけではなく、コスモ・ザ・カード会員の皆様からのものだ。だから、パプアニューギニア政府からコスモ・ザ・カード「エコ」の熱帯雨林保護活動への感謝状を頂いた際には、その活動を広く伝えるべきだと考えた。これだけ文字の多い原稿は広告には不向きではないかと感じたが、事実をそのまま伝えることこそ意義があるという観点から掲載に踏み切った。原文がなければ意味がない、対比できるように原文と和訳を並べてデザインした。
国家の公文書が広告に載ることは珍しいが、パプアニューギニア政府がコスモ・ザ・カード「エコ」の熱帯雨林保護活動を高く評価しているからこそ許諾していただいたようだ。実際、単なる資金提供だけでなく、人的にも物的にも、現地のニーズに合致した協力となるよう徹底している。また、この感謝状の意味は支援活動へのものと同時に、啓発活動に関する感謝でもある。パプアニューギニア政府は、日本の人々に当地の現状を知ってもらいたいという欲求が強い。それだけ困難な状況にあるのだが、広告でこうした事実を啓発することも企業の役割のひとつと考えている。
継続した広告展開で社内の意識も変化
業界内での比較で、環境イメージに関しては最も高い評価を頂いているようだが、2002年より継続してやってきたことが効いているのだろう。日経BP環境経営フォーラムの環境ブランド調査によると、コスモ石油の環境情報に接触した人の購入意向が、接触していない人に比べて非常に高く、購買に強く影響していることが分かった。資金を提供するだけではなく、地域に根を張って実践してきた活動を着実に伝達してきたからだろう。また、日経ファクス調査の結果によると、自社で想像している以上に読者に好感をもって受け止められている。完全に他社との差別化要因となっている。
外部からの評価だけでなく、社内の意識変化を促すという大きな効果が見られた。環境広告を始めたころは、販売に直接結びつかないのではないかという懐疑的な声が社内にあった。しかし、環境広告を継続することによって徐々に社内の意識が変わっていった。環境広告がお客様からの好感度に結びついていると社員が実感しており、短期的な売り上げにかかわらず地道な環境活動を継続していくことと、それを発信する広告の役割は重要だ。
=(談)
|