YKK AP
「快適な住空間」をめざす企業姿勢と社名認知向上へ。
突き出し広告でショートメール的に企業ブランド訴求
突然ですが、窓はお好きですか?
YKK APの主な事業領域は、建築物の中の開口部と呼ばれるパーツ、「窓」や「ドア」を開発・製造・販売することです。一般住宅から超高層ビルに至るまで幅広くそろった商品群は、ビルダーの方や建築家の方に、すでにご好評をいただいております。ところが肝心の一般ユーザーの方々、普段もっともYKK APの「窓」や「ドア」に触れている方々には、なかなかその企業活動を知っていただけていないのが実情でした。YKK APの企業広告を展開するにあたり、まず目的としたことは、「社名と事業領域の認知」でした。調査によると、「YKK APとYKKは同じ会社で、ファスナーとアルミサッシをつくっている」と多くの方が思っていました(たった四年広告を打たなかっただけで、ここまで誤認されるものかと驚きました)。YKK APがつくる商品は確かに「窓」だし「ドア」です。しかしそれらの商品は住空間の居住性を決定づけるとても重要なパーツです。「空間メーカー」というタグラインには「窓」や「ドア」がカタチづくる「快適な住空間」こそがYKK APがめざすものであるという宣言を込めています。
ワンビジュアル・ワンコピー
多くの企業広告がそうなのですが、立派な意見や思想を30秒CMや日本経済新聞や全国紙の15段広告に発表しています。まるで「教壇に立った先生から講義を受けているような気分」になります。しかし今回YKK APがとったコミュニケーション戦略を一言でいうと「親しい人からのショートメール」です。CMはすべて15秒でワンビジュアル・ワンコピー、新聞広告はすべて小枠にしてワンビジュアル・ワンコピーです。全国紙だけでなく、地方紙にも出稿しました。小さなインパクトでも、毎日のように消費者に届く広告は、まるで親しい友人と毎日交換するメールのように、継続的で強いコミュニケーションです。
「窓」や「ドア」のまわりには、ドラマがいっぱい
今回の広告は、商品を語らないタイプのものです。その場合、より重要になるのは「消費者の感情を揺さぶること」になるのですが、それに必要な要素はドラマ性です。そして「窓」や「ドア」は生来的にそれ自体がドラマ性をまとっているなかなかめずらしい商品です。映画や小説や歌でも「窓」や「ドア」は大活躍します。このシリーズをつくるときに配慮しているのは、できるだけ少ない言葉で、いかに感情を揺さぶるかということですが、それを可能にしているのは「窓」と「ドア」が人の感情と密接につながっている商品であるからだと思います。今の建築ブームを見てもわかるとおり、今後の日本の住宅建築は、よりいっそうエンドユーザーにとって開かれたものになると思います。すでに若く元気の良い建築家も増え、それに呼応するように施主の審美眼も鋭くなってきています。そして彼らの厳しい目は、住宅建築に使用する細かいパーツ一つひとつに向けられるのです。そんな状況であるからこそ、YKK APは建築家やビルダーだけでなくエンドユーザーに対してもコミュニケーションできる企業広告をつくる必要性があるのです。
(コミュニケーション部 業務・企画室 室長 若松 聡)
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