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【2004年7月号】

新潮社

『バカの壁』を抜いた『死の壁』、新書創刊1年目の快挙。
大ベストセラーを生み出した養老孟司氏の2著書

 2004年4月、「新潮新書」は創刊1周年を迎えました。新書市場では最後発のスタートでしたが、1年間で60タイトルを刊行、総部数は480万部を超え、当初の目標を上回る成功をおさめました。この牽引車となった本が養老孟司氏の『バカの壁』でした。
 ベストセラーが「新潮新書」から出ていることがブランドイメージを形成する。イメージリーダーとなる作品を早い時期に見きわめアピールすること。これが創刊当初の宣伝目標です。『バカの壁』はまさに新潮新書を強力にプッシュするリーダーとなったわけです。2004年にかけて『バカの壁』は様々なメディアに取り上げられ社会現象化し、新書歴代一位、350万部を突破しました。そして4月20日、養老氏の第2弾『死の壁』が刊行されました。「話せばわかるなんて大うそ!」――『バカの壁』を大ベストセラーに導いたキャッチフレーズです――これに匹敵するキャッチフレーズを『死の壁』にも求められました。

「壁」の存在を強調、キャッチコピーで訴求

 バカと死、異なるテーマのように見えますが、「壁」自体に問題があるという点では同じ。これを広告の訴求ポイントにしました。では「壁」とは何か。壁とは自分が知りたくないことについて自主的に情報を遮断してしまう姿勢である、壁の自覚なくして壁を越えることはできないと、養老氏は書いています。
 『バカの壁』で指摘した壁の存在が、『死の壁』ではより具体的かつ手強い形で人々の中にあることを、広告で伝えようとしました。「バカより高い壁があった」がメインキャッチ、タイトル文字は、「死」よりも「壁」を大きくして、問題点を視覚からも訴えました。そして養老氏の「私は安心して生きていますからね」の決めの一言――。
 発売広告には大きな反響がありました。出稿直後、1年間新書ベストセラーのトップを維持してきた『バカの壁』を抜き『死の壁』がトップに。
 本のコンセプトと一直線につながる広告メッセージを発見した時、訴求力のある出版広告ができると確信しました。

(宣伝部次長 栗原哲太)

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