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【2004年4月号】

富士ゼロックス

「個と組織の新しい関係」プロジェクトを立ち上げ、
対談形式で「働き方」の提言をシリーズ展開

事業ビジョン「オープン オフィス フロンティア」

 2002年10月、富士ゼロックスは「オープン オフィス フロンティア」という事業ビジョンを策定しました。このビジョンワードには、部門や事業所そして企業を超えて本来のビジネスの第一線として“オフィスを開く”というオープンオフィスと、そうした開かれた場としてのオフィスでの新しい働き方を通じて“ ビジネスを拓く”というオフィスフロンティアの二つの言葉を重ね合わせています。富士ゼロックスには「どこまで行っても、人間が中心」という基本的な考えがあり、社会的な潮流が大きく変わろうとする時代の節目に、オフィス環境の「新しいカタチ」の提案や、「働き方」そのものを提言することが「富士ゼロックスらしさ」の一つであり、コーポレートブランドの確立にもつながると考えています。
 昨年秋、この事業ビジョンの具現化を推進する専任組織ができ、お客様にとっての本質である「働き方」を提言する富士ゼロックスを訴求するために、今回「個と組織の新しい関係」プロジェクトを日本経済新聞社広告局と立ち上げました。これは個人の組織への従属から組織との対等な関係への変化が求められる中、私たち個人は何のために働くのか、何を生き甲斐に働けばよいのか、さらに企業は何のためにあるのか、企業の価値とは何か、個と組織を対立するものとして捉えるのではなく、これからの個人と組織の関係がどのようにあるべきなのかを、今こそ真正面から考えてみようというものです。このプロジェクトを始めるにあたり、事前に日本経済新聞の読者に調査を行い、給料や職場環境、人との共感、本人のスキルアップなど、何によって働き甲斐を感じているかのモデルを作った上で、各界の識者の方々にリレー対談をお願いしました。
 松永真理さん(バンダイ社外取締役)には働くプロフェッショナルとして、和田秀樹さん(精神科医)には組織の集団心理、伊藤邦雄一橋大学大学院商学研究科長には企業価値、当社会長の小林陽太郎には経営、そして金井壽宏神戸大学大学院教授にはキャリアというように切り口を変えてご対談いただき、昨年11月から今年1月にかけて、日本経済新聞本紙に5回シリーズで掲載しました。対談のコーディネーターには白石真澄さん(東洋大学経済学部助教授)に、一貫してお願いしています。

ウェブサイトで対談の詳細を紹介

 また新聞広告とともにウェブサイトを立ち上げ、新聞紙面ではお伝えし切れなかった対談の詳細を展開しました。サイトでは、個と組織の新しい関係を模索して既に実行されている5名のビジネスパーソンの方々への取材記事のほか、働くということをより社会的な文脈で考えていただくためのコンテンツや前述の事前調査の概要なども紹介しています。その結果、サイトへのリクエスト数は新聞広告出稿の回を増すごとに多くなり、3カ月間累計(11月14日〜2月13日)で144万件を超え、サイト内での本格調査にも多くの回答をいただくこととなりました。サイトURLの告知は新聞広告出稿時の表記しか行っておらず、このリクエスト数は、今回の企画内容に対する受容度の高さを表しているものとして受け止めています。

総まとめとしてシンポジウムを開催

 2月8日には5回のリレー対談の総まとめとして、テレビ東京天王洲スタジオでシンポジウムを開催しました。パネリストとして伊藤邦雄教授、くらたまなぶさん(あそぶとまなぶ事務所代表)、小林陽太郎、コーディネーターとして白石真澄さんにご登場いただき、当日ご来場いただいた方々にも加わっていただく参加型パネルディスカッションとして行っています。この内容は新聞広告とともに、BSジャパンの特別番組「はたらきかた進化論」として放映されています。
 今回のプロジェクト全体を通しては、個人、経営にかかわる方々ともに大変大きな反響をいただきました。テーマ自体の硬さなどから当初は一抹の不安もあったのですが、調査データでは、注目率が53.8%、精読率が21.5%、好感度は「非常に良くなった」が16.9%となっています。また「この広告に、いま一度立ち止まって自分を見つめる機会を与えてもらった」「質の高い企業理念と一貫した企業姿勢が伝わってくる」「ドライな会社というイメージから親しみを持てる会社に変わった」「ぜひ継続してほしい」などの嬉しいご意見もいただいています。
 「個と組織の新しい関係」、このテーマは奥が深く、難しく、簡単に結論のだせないテーマです。しかし読者の方からお寄せいただいた以下のご意見を励みとして、今後ともこのプロジェクトを進化させながら継続していきたいと考えています。
 「広告とはモノを売るためだけでなく、企業姿勢に理解を求めるものでもあるはず。広告を見た私たちにヒントを与え、考えさせ、新しいものに触れさせる力を持つものであってほしい。こういう広告は、企業の価値を感じさせて、いい」

(オープン・オフィス・イニシアティブ
コミュニケーショングループ長 青木 喜久)

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