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【2001年5月号】

男のスタイル広告特集

紳士服の売り上げ増から個人消費回復を図る

ファッション特集オールカラー別刷りの試み

 

 流通業界の現状はあいかわらず厳しい状況にある。二〇〇〇年の百貨店売上高(日本百貨店協会調べ、既存店ベース)は東京、大阪ともに四年連続前年実績を割り込んだ。主力の衣料品がまったく振るわないのが大きな要因であるが、特に紳士服に至っては、前年比マイナス六・五%(東京地区)と、最も不調なまま回復の兆しをまったく見せない。

 しかしながら、日本の個人の金融資産は千三百兆円といわれ、米国に次ぐ第二位の規模にあり、決して個人の生活自体が厳しい状況にあるわけではない。景気への先行きの不安感や消費意欲の減退が、世情に敏感なビジネスマンの財布のヒモを固く締めていると思われる。

 そのような状況下、流通業界を担当するグループとしては、少しでもビジネスマンの消費マインドを引き上げるための広告企画作りが課題となっていた。百貨店をはじめ価格訴求型の広告展開が増えていく中、価格訴求だけではなく、商品の良質さ、それを買うことの満足感などを伝えられるような企画ができないか検討していたところに、タワー輪転機の設置でオールカラーの別刷りが可能になったことが今回の企画のきっかけとなった。

 紳士服の需要は春と秋に集中する。春はフレッシャーズの需要も含め、紳士服の勝負時期と言っても過言ではない。その需要期に狙いを定めた。タイトルは「男のスタイル、東京2001スプリング」。三十代の団塊ジュニアを代表とするニューリッチといわれるビジネスマンが都心回帰してきていることも視野に入れてコンセプトを作り上げた。

 オールカラーの特集を作り上げることは担当グループ全員初めての試みであり、まだまだクオリティーは満足のレベルには至っていないが、日本経済新聞の別刷りとしては今までにないインパクトのあるものを作れたのではないかと自負している。

 広告主の反響は比較的好評だった。できれば年四回ぐらいの定期化を目指したい。最後に、この企画を発案し、撮影のために休みもなく苦労した田中清恭君は、三月一日付で九州に転勤。九州エリアでのトライを今後期待したい。

(東京本社広告局二部次長 塩崎祐子)

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